青森県八戸市の観光スポットとして有名な、
ウミネコの繁殖地として広く知られている
蕪島(かぶしま)へGW中に行ってきました。
予定が未定のままGWを迎えたのですが、
急用ができて地元へ戻ることになり、
せっかく行くなら遠回りになってもいいから、
観光スポットに出向きたいと思いまして。
ふと、頭に浮かんだのが「蕪嶋神社」です。
現在どんな状況なのだろうか?
再建工事は進んでいるのだろうか?
居場所を失ったウミネコは?
現在の状況が全くわからなかったので、
この目で確かめたいと思い、訪問することに。
復興のシンボルが火災で全焼してしまった
東日本大震災で八戸市も
甚大な被害を受けたのですが、
蕪嶋神社の社殿は幸運にも被害を免れ、
「震災復興シンボル」として
地元の方々を勇気づけていた存在でした。
しかし、2015年11月5日、悲劇が起こります。
社殿が原因不明の火災により、
全焼してしまったのです。
私はTwitterのTLに火に包まれている
蕪嶋神社社殿のニュース動画が
流れてきたのをたまたま見て知り、
あまりのショックに泣き崩れたことを
今でもはっきり覚えています。
亡き母との思い出の場所なんですよね、ここ。
当初は放火も疑われていましたが、
電気設備からの出火が原因ではないかと、
後日調査の結果わかってきたようですが、
原因が確定されたのか否かはわかりません。
火災から1年後、社殿再建を目指し、
動き出したとは聞いていたのですが・・・
再建工事のため通常は一般解放していないけど・・・
蕪嶋神社の社殿は2020年3月の完成を目指し、
再建工事が始まっている状況なので、
普段は石段を上った所にある
社殿付近の一般開放はしていません。
本来、社殿前に設置されている浄財箱は、
蕪島の前の所に移動しています。
河北新報さんのこちらの記事によれば、
蕪嶋神社で行われる行事は、
通常通り行われるということ。
石段の上までの立ち入りは
制限されているものの、
参拝は可能だということですね。
お守りやおみくじが欲しいなら、
蕪島の駐車場側に社務所がありますよ。
というわけで、
当然、一般開放されていないと思っていたので、
立ち入り制限されていない場所だけを
確認するつもりで出掛けたのです。
2017年5月のGW中は特別に一般開放していた
蕪島に到着したら観光客の数が、
想像以上に多くて驚いたんですね。
確かに気持ち良い快晴の日ですし、
蕪島には休憩所や海水浴場もあるので、
地元の人が遊びに来ているかとは
思ってはいたのですが・・・
GW中は工事がお休みだったようで、
特別に石段の上にある、
本来、蕪嶋神社の社殿がある場所まで、
全て一般開放されていたんですよ。
全然知らなかったので驚きました!
黄色い蕪の花が咲く美しい景色に感激
私が蕪島を訪れたのは5月4日。
何度も蕪島に来たことはあったものの、
この時期の訪問は初めてでした。
蕪島の「蕪」は「蕪の花」が由来で、
蕪の花とはアブラナ、
一般的には「菜の花」のことを指します。
黄色い部分は全部、菜の花なんですね。
快晴の空の青、蕪島に集まるウミネコの白、
蕪嶋神社の鳥居の赤、
そして菜の花こと蕪の花の黄色。
青、白、赤、黄のコントラストが美しく、
蕪島に到着した時点で感激してしまいました。
蕪嶋神社の社殿が失われて、
ウミネコの数に影響もあったのではないかと、
懸念していたのですが、
元気に飛び回っていて安心しましたよ。
写真だとわかりにくいかもしれませんが、
細かい白い点のようなものは全てウミネコです。
では、せっかく一般開放されているので、
石段を上り頂上の様子を見に行ってみましょう。
「蕪島」と「蕪嶋神社」について
私もつい間違いそうになるのですが、
「蕪島」と「蕪嶋神社」では、
「しま」の漢字表記が違います。
「蕪島」というのは島の地名なんですね。
その島の頂上にある神社が、
「蕪嶋神社」という名称になっています。
ウミネコの「運」が空から落ちてくるので・・・
蕪島付近では快晴でも、
傘を差して歩いている人が多いのが特徴。
それはウミネコが空から、
次々に「運」を落としてくるからですね(^▽^;)
ウミネコの運は幸運の証だとして、
全身に浴びるも良し。
その後の行動を考えて傘で防ぐも良し。
傘は観光客の方のために、
ボランティアの皆さんが、
無料で貸し出してくれています。
↑
この青で囲んだ所に傘が置いてあるので、
ここから借りることができますよ。
ウミネコの運をもらったら証明書をもらおう
運よく!?ウミネコの運を浴びたら、
拭き取ったりせずに我慢し、
社務所に行って「会運証明書」を
記念にもらいましょう。
絵馬のような木製で、
ウミネコの絵が描かれている
立派な証明書なんですよ。
残念ながら今回私は傘をお借りし、
ウミネコから運を頂けなかったので、
会運証明書はありませんが(^_^;)
石段の途中に津波到達位置の表示があった
東日本大震災の時に、
蕪島にも津波は襲ってきました。
石段を上って行く途中に、
津波到達位置を確認できる表示があり、
こんな高さまで押し寄せたのか・・・
と愕然としてしまいましたね。
表示の上でウミネコが、
産んだ卵を温めていたので、
写真を撮るのは断念しました。
わかりにくいかもしれませんが、
青い矢印で示した位置まで、
津波が到達したそうです。
約5mの高さまで押し寄せたとは、
想像しただけで本当に恐ろしい。
さらに石段を上り、いよいよ頂上。
現在の状況を目の当たりにし絶句
社殿の再建工事は始まったばかりだと、
頭の中では理解してはいたものの、
やはり現状を見た途端、
言葉を失ってしまいました。
本来、蕪嶋神社社殿がある場所の
現在の様子はこちらです。
まだ完成していないとわかっていても、
実際に見るとショックですね、やっぱり。
頂上は観光客、2人の警備の方、
そして卵を温めるウミネコ達でいっぱい。
本来あるべき社殿の姿は、
蕪嶋神社再建実行委員会の
ホームページで確認できます。
せっかく頂上まで来たので、
気を取り直して一周してみました。
ウミネコの抱卵期ならではの光景
ウミネコ達は4月中旬に産卵し、
雛が誕生するまでの間、
約28日間が無事に孵化させるための、
卵を温める抱卵期にあたります。
いつもより空を飛んでいるウミネコが少なく、
座っている状態のウミネコの数が多かったのは、
抱卵期だったからなんですね。
頂上はとにかくウミネコだらけなのですが、
人にかなり慣れているので、
攻撃してくることも無いので安心です。
頂上からの八戸の景色も清々しい
頂上から見た八戸の景色もまた、
清々しいですね。
この付近は工業地帯なので、
工場が多く立ち並んでいます。
海の青と空の青が気持ち良く、
ウミネコ達も気持ち良さそう。
凛とした立ち姿のウミネコ達。
蕪島はウミネコ達の繁殖地として、
天然記念物に指定されているだけあって、
どこもかしこもウミネコだらけです(^▽^;)
七福神の上に鎮座するウミネコ。
3周すると幸運が訪れると言われていますが断念
頂上を3周すれば幸運が訪れると
言われているのですが、
この日は傘がひっくり返るくらい
風が強かったので断念しました。
ウミネコは頭のすぐ側まで、
飛んでくることも多いので、
傘が使えないと結構大変なんですね。
1周する途中でこんな看板が。
「七福の岩」という七福神が宿る岩が
あるということなのですが・・・
風が強すぎて傘がひっくり返り、
確認するのが困難だったので、
これかな!?と思ったものを、
撮影してみたけど明らかに違うかも(^▽^;)
方向的には合っているはずですが、
7つの岩では無かったようですね。
蕪島休憩所で思いがけないプレゼント
蕪島休憩所という八戸市で運営している
無料の施設がすぐ近くにあります。
休憩所からも蕪島の景色を楽しめますし、
蕪島の歴史の紹介パネルなどもあるので、
ぜひ立ち寄って欲しい場所。
スタンプを押していたら、
ふと目に入ったのが、
職員の方が手作りしたウミネコ。
「お一人様一つまでご自由にお持ち帰り下さい」
とあったので、ありがたく頂戴してきました。
手作りの温かみを感じる
思いがけないプレゼントは嬉しいものです。
社務所の前に募金箱が設置されていた
敷地内に2箇所ほど、
社殿再建についてのお知らせと、
再建費用への募金、屋根銅板奉納のお願いの
掲示板が設置されていました。
募金などの方法は、
前述した蕪島神社再建実行委員会の
ホームページで確認できますが、
社務所の前に募金箱が設置されていたので、
少しですが協力してきましたよ。
社務所で幸運みくじを引く
「天然貴石入幸運みくじ」が、
200円で引けるというので、
試しに引いてみたところ・・・
大吉でした\(^o^)/
「集中力が高まり心が静まる」という
タイガーアイの石が入っていましたね。
今の自分に必要なものなので、
大切に持ち歩きます。
最後に
予想以上にかなり長くなってしまいました。
最後までお付き合いいただき、
大変ありがとうございます。
蕪嶋神社の社殿が完成するまでは、
まだまだ時間がかかりますが、
蕪島は空気もきれいで清々しく、
景色も美しい場所。
おすすめの観光スポットなので、
青森旅行でお越しの際には、
立ち寄ってみてはいかがでしょうか。